2019年2月25日、東京渋谷区幡ヶ谷の児童養護施設「若草寮」で施設長の大森信也さん(46)が、元入所者の田原仁(たはらひとし)容疑者(22)に刺されて死亡するという事件が起きました。田原容疑者は現行犯逮捕され「施設に恨みがあった」と供述しているということです。
この施設長の大森信也さんは「若草寮」に20年以上務めていて、施設にいた児童からは父親のような存在だったと言われています。
そこで今回は、東京渋谷区幡ヶ谷の児童養護施設「若草寮」で事件を起こした元入所者の田原仁容疑者の動機や犯行理由、経歴や家族について紹介していきたいと思います。
田原仁の動機や犯行理由は逆恨み?顔画像も
東京渋谷区幡ヶ谷にある児童養護施設「若草寮」で施設長の大森信也さん(46)が、元入所者の田原仁容疑者(22)に刺されて死亡するという事件が起きました。
この事件は2019年2月25日の午後2時前、1階の施設長室にいたところを突然、男に包丁のようなもので右胸や腹などを複数回刺され、搬送された病院で死亡したというものでした。
犯人の田原仁容疑者は若草寮の元入所者で施設長の大森信也さんとも面識がありました。その田原仁容疑者の顔画像がこちらです。
元入所者の田原仁の動機や犯行理由!
防犯カメラの画像には110番の5分ほど前、鍵のかかっていない1階の玄関から施設に入る様子が写っていて、田原仁容疑者は迷うことなくそのまま1階の施設長室へ向かい、大森信也さんを襲ったとみられています。
元入所者であった田原仁容疑者は、犯行に及んだ動機や理由について次のように供述しているそうです。
・施設に恨みがあった
・施設関係者なら誰でもよかった
・施設職員にストーカーされていた
施設関係者なら誰でもよかったと供述していますが、「若草寮」という施設自体に恨みがあったことから、施設長である大森信也さんを襲ったと考えられます。
しかし、このような理由で罪のない人の命を奪うことは絶対に許されませんし、理解に苦しむ人も多いのではないでしょうか。
この背景には、児童養護施設の在り方や入所者の退所後のケアなど、さまざまな問題について考え直す必要があることを明るみにした事件であるといえます、施設長であった大森信也さんの死を無駄にしないためにも、今後この事件についてきちんと追及していってほしいと願います。
施設職員にストーカーされていた?
元入所者の田原仁容疑者は、警察の調べに対して「施設職員にストーカーをされていた」と供述していることが分かっています。
田原仁容疑者はこの事件当時、さいたま市大宮区のインターネットカフェなどで生活をしていたそうです。実はこの事件の1、2年前に施設長の名義で借りていたアパートの大家とトラブルになり、トラブルの原因については分かっていませんが、その後そのアパートからは追い出されてしまったそうなのです。
そのことを心配して、施設の職員が心配して様子を見ていたのではないかと考えられます。
それを田原仁容疑者は「ストーカーされていた」と供述していることから、アパートを追い出されたことで施設職員(施設長)を恨んでいたのではないかと推測ができます。
田原仁の生い立ちや家族は?「若草寮」元入所者
元入所者の田原仁容疑者は、2012年の15歳(高校1年生)から2015年の高校を卒業するまでの3年間、この児童養護施設「若草寮」に入所していました。当時一般職員として勤務していた大森信也さんとも面識があったそうです。
15歳(高校1年生)から親元を離れ児童養護施設に入所してくる人は珍しく、田原仁容疑者は年齢制限などの問題で別の児童養護施設から移ってきたと考えられます。
また退所後は一人暮らしをしていたことからも、家族などはおらず頼れる親戚もいなかったのではないかと思います。いても、頼ることはできない環境にあったのでしょう。
真面目な性格で、当時「若草寮」で同じく生活していた同期は「このような事件を起こすような人ではなかった」と話しているそうです。真面目な青年が突然このような事件を起こす、その背景にはどのような経緯があったのでしょうか。
退所後の「自立」における問題
このような児童養護施設に生活する人の多くが、「両親や親戚がいない」もしくは「両親や親戚がいても頼れない」場合がほとんどです。退所後に両親や親戚の元に戻る人はほとんどいません。ほとんどの人が退所後すぐに「自立」を突き付けられます。
児童養護施設では原則18歳という年齢制限が設けられていて、現在では「学校(高校)に通っている」ことなどを条件に20歳まで延長することができるようになっているそうですがそれでも20歳までです。
頼れる両親や親戚がいない中、突然一人ぼっちの社会に放り出されがむしゃらに「自立」に立ち向かうことは容易なことではありません。田原仁容疑者が起こしたこの事件は絶対に許されることではありませんが、改めてこの現状に関して、問題意識を持って取り組んでいくことが大事なのではないでしょうか。
まとめ
今回は、東京渋谷区幡ヶ谷の児童養護施設「若草寮」で事件を起こした元入所者の田原仁容疑者の動機や犯行理由、経歴や家族について紹介させていただきました。
児童養護施設で育った子どもが「自立」をする難しさを感じさせる今回の事件ではなかったのではないでしょうか。児童養護施設の在り方について熱心に取り組んでいた大森信也さんの努力を無駄にしないためにも、今回の問題についてフォーカスされることを願います。
それでは最後までこの記事を読んでいただきましてありがとうございました。
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